@article{oai:hakodate-u.repo.nii.ac.jp:00000401, author = {鈴木, 知花}, issue = {1}, journal = {函館大学論究}, month = {Oct}, note = {本論では、まずはじめに、1980 年代以降に興隆をとげるケアの倫理の端緒が、 正義の倫理、つまり現代リベラリズムへの異議申し立てにあったということを確 認する。つまり、第2章で明らかにされるように、その発展の当初からケアの倫 理は、既存の伝統的な倫理学に対しての問題提起として自らを確立していったの であり、特に初期の研究において、正義の倫理とケアの倫理の対照が強調された。 第3章では、ケアの倫理がいかなる点において正義の倫理と対置されるのかにつ いての議論を瞥見し、そこから浮き彫りになるケアの倫理の特徴を明示する。本 論は、発達心理学にその端緒をもつケアの倫理が、ロールズの正義論に代表され る現代リベラリズムが看過する人間の弱さを起点とする独自の道徳哲学を構築し た点において、大きな思想的転回を遂げたことに焦点をあて、まさにそのことに こそケアの倫理の一つの大きな学問的意義があることを提示する。}, pages = {23--64}, title = {ケアの倫理による思想的転回 ——異なる声としてのケアの倫理とその意義}, volume = {54}, year = {2022}, yomi = {スズキ, トモカ} }